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機械式時計で世界一の企業のイメージ戦略

 以前岩上は、「世界一から学べ」というテーマでヨーロッパのマーケティング視察ツアーに参加したことがあります。とにかく「何かで世界一」の企業や人から、何かを感じ、学びたいと思い参加しました。

 その中で、機械式時計で世界一の技術と実績を持つと言われるパテック・フィリップ社の時計博物館を訪問した時の話です。

 パテック・フィリップ社は、ねじ巻き式の時計で最高級の技術をもち、以前売った時計は、全ていつでも修理できる体制を維持していると聞きます。

 また、設計から始め、デザインや駆動部分の開発まで、すべてのラインを自社で行う数少ない時計メーカーなんだそうです。他社のほとんどが、デザインと販売だけで、駆動部分は下請けにやらせるとか、その逆とか。

 さらに、今でも「人手」で作成している為、腕時計1個が最低70万円くらいからという超高級時計メーカーです。

 まあ、ちょっと小じゃれた時計を買おうとすると、すぐに100万~200万円になってしまいます。ちょっとやそっとじゃ買えないですよね。

 「世界のお金持ちしか相手にしない」という態度のパテック・フィリップ社の販売戦略とはいかに!?

 その一端は、この会社の時計博物館に行って来た時に、かいま見る事が出来ました。

 もちろん博物館に入るのにも有料です。入館料を払って入場すると、まずイメージビデオを見せられ、次に1850年代から始まる時計のコレクションの数々を、数フロアー分半強制的に見せられます。かなり足が疲れます。専属のガイドもついて、逃げることが許されません(笑)。

 フランス語圏のスイスなのに、ついつい、「オオ、グーット」とか「エクセレ~ント」とか、思いつく単語を並べたてて、訳もわからず笑顔で対応してしまいました。

 「こんなにすごい技術なんだ」とか「世界中のこんなにエライ人々も、みーんな愛用しているんだ」とか、とにかく「すごい」「すごい」「すごい」と来場客に感じさせる展示のオンパレードです。

 そして、「これが100万、200万円なら、なんて安いんだ!!」と心底納得させられます。ここまで見せられると、ついつい1個くらい欲しくなります。

 この後、視察ツアーの参加者数名が、市内の時計販売店に買い出しに行ったのは当然の話です。そして、その店には、ちゃっかり日本人の店員が待ち受けていたのにも驚かされました。

 おお、さすが世界一の超高級時計メーカーは、こうやって価値アップのイメージ戦略をやっているんだ!!

 と勝手に納得していました。

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